アグリたろうの農業日記

新規就農者の苦悩を綴ります。

農業のブランディングどうでもいい

こんばんは。

 

最近twitter眺めたり人と話したりしていると、誰も作ってない農産物を作るとか、こだわりの農法で作るといったような「農産物に如何に付加価値出して売るか」みたいな話題になるんですけど、それよりも昔からある農産物を当たり前に作る生産技術のほうが大事じゃないかなと思っています。

 

農業界あるあるなんですけど、「こんな農産物売りたい!」とか「こんなPRして売りたい!」とか、農産物の販売とかブランディングを考えてる時ってココロオドルんです。

「東京のオシャレなレストランで使ってもらう!」とか「インスタで宣伝!」とかカッコイイんです。

ローマ法王の米」とか、まぁカッコイイですよね。

 

 

ただ、販売するためには高品質の農産物が生産できないとダメで、そのレベルに達するまでに5年近くは年数がかかるんですよね。

販売側だけ盛り上がって生産側が追い付かないというのはよくある話で、あの話どこいった?みたいなのは毎年聞きます。

ブロッコリーは現状では輸入品が多くて国産の需要があるから、国産の高価なブロッコリーの産地を作ろう!」

「東京で焼き芋の需要があるから、特殊な農法でブランド芋を作ろう!」とかあるんですけど、成功例聞いたことないです。

生産技術が向上してきたなと思ったら、まったく需要なくなってることもあるし。

 

 

 

道楽でするなら良いと思いますが、本気で農業で儲けようとするなら既存の農産物を確実に作る技術を磨くのが大事だと思います。

地味なキャベツとかダイコンとかタマネギとかニンジンでいいんですよ。多くの人が食べるからこそ地味なんです。

農協批判もありますが、産地を作って県外にも販売できる強さが農協等にはあります。

 

twitter等や周囲の農家をみても、儲かってそうな人は地味な農産物を作っています。そして、ほかの人が考え付かないような生産技術を持っています。毎年同じ作り方はしていなくて、何かしら実験を繰り返しています。

 

 

 

「農協は手数料が高い!」とか「あそこはクレームが多い!」とか「他に儲かりそうな農産物はないのか!」と言っている農家は、生産技術がない場合が多いです。そして謎のブランディングを始めたりします。

毎年同じように高品質な農産物を作るって難しいんですよね。余計なブランディングしなくても、高品質なサツマイモを毎年作れれば黙ってても売れます。

 

 

 

そんなこんなで農産物のしょーもないブランディングをディスってきましたが、結局「嬬恋村のキャベツ」とか「淡路島のタマネギ」がブランドになっていることから分かるように、「生産技術の向上=ブランディング」なんじゃないかなーと思っている次第です。

おわり。